婚活アプリを始めたら、モヤモヤしてばかり。満たされません…!

「婚活のモヤモヤから抜け出せません」と題する女性からの投稿が、掲示板サイト「発言小町」に寄せられました。3か月前に初めて婚活アプリに登録した、という36歳のトピ主さん。「絶対結婚したい」とまでは思っていないそうですが、この2年ほど仕事でつらいことが続き、「心穏やかに、自己有用感が満たされる場が欲しい」と思い、婚活アプリの利用をスタートさせたそうです。しかし「ちょっと元気になるつもりが、逆にモヤモヤ、つらく」なり、本末転倒だと感じているのだとか。割り切って考えられるようになりたい、と心境をつづっています。

婚活は、“娯楽”の代わりにはならない!?

今回のお悩みではまず、「婚活=楽しいもの、元気をもらえるもの」という前提を変えることが助けになるように思いました。婚活は、その瞬間瞬間や上達する過程を「楽しむ」ことが目的の趣味やお稽古ごとなどとは違い、パートナーを得るという「成果」を求めて行う活動です。つまり成果が出なければ、意義を見出しにくい。仮にデートや交際に至っても、その関係が終わってしまえば、多くの場合「楽しかった」「やってよかった」という手応えは残りにくいです。徒労感にさいなまれたり、心の傷が増えたりすることも珍しくなく、成果を得ないまま活動をやめてしまう人もいます。

そう考えれば、お金や時間をつぎ込めば、その分だけ楽しめる趣味の活動やゲームなどとは、全く種類の異なるものと言えます。トピ主さんがアプリを始めたのは、気分転換だった旅行もできなくなったから……とのことですが、“娯楽”の代わりにするには負担が大きいもの、と心得たほうがいいかもしれません。

トピ主さんは安定した収入があり、以前は「1人で生きていくのもよし」「独身は気楽でいい」とすら思っていた、とのこと。自分がしたいことは、本当に「婚活アプリでパートナーを探すこと」なのだろうか?という観点から、一度、自分の気持ちを見つめ直してみるといいかもしれませんね。その上でやはり、パートナーに出会いたいと思うならば、「アップダウンを乗り越えてでも、成果を得るんだ!」といった決意や目標達成の意識を持つのがおすすめです。そういったスタンスに変われると、以前とは違った意識で婚活に臨めるのではないかなと思いました。

“恋に恋する”癒やしや楽しさだけを得たいなら

投稿には「アプリに固執し、一喜一憂し、ソワソワし、つらい」「期待が大きすぎていて、現実とのギャップに落ち込む」「素敵すてきな人と出会い充実したプライベートを過ごせる人もいるんだ、と嫉妬」する、といった記述も。これらはすべて“恋”に伴う感情と言えます。特定の相手に関する内容が書かれていないところを見ると、“恋に恋する”ような状態になっている可能性も想像しました。「色々妄想しては現実に引き戻されて落ち込む」といった記述を見ても、スマホ画面の向こうにいる“素敵な誰か”との出会いや恋愛を夢想すること自体は楽しくて、ちょっぴりクセになっているのかもしれませんね。

もし、つらいことを避け、異性と会話する“癒やし”や、素敵な相手との恋を夢想する“楽しさ”だけを享受したいならば、見返りは求めない趣味のように考えてみる選択肢もあります。一期一会の場で、会話だけを楽しむ程度の軽い社交もありますし、世の中には、さまざまなエンターテインメントのなかで、軽い疑似恋愛的なファン活動を楽しんでいる人もたくさんいます。

また投稿には、自己有用感を満たしたい、という記述があります。自己有用感とは「人の役に立っている」という気持ちから、自分の存在価値を感じる感覚のこと。本当に自己有用感を得ることが目的ならば、「手を貸してほしい」と感じている人たちに関わることのほうが、成果を感じられる可能性も。ボランティアや人を助ける副業、そのための資格勉強などは、自己有用感を得る有効な手段だと思います。

“憧れ”から離れると、成果に近づく可能性も

またトピ主さんは、アプリ内で「こんな人と、話してみたいな、お出かけしてみたいな」といった基準で相手を選んでいる、との記述も見られます。もしかしたら、それが現実とのギャップを作り出している原因のひとつかもしれませんね。

お互いのよい部分だけを見せて、ちょっと会話して終わるような一時的な関係ではなく、本物のパートナーを見つけたいのであれば、不完全で多面的な“ひとりの人間”に関わっていく勇気が必要です。「憧れを持てる相手」ではなく、「この人なら自分のよさを見つけてくれるのでは」「生き方に共通点が多いから、近しい価値観を持っているのではないか」といった視点で見ていくようにすると、今までとは違う相手に目を留めるようになる可能性も感じました。アプリ内だけでなく、日常で関わっている人たちにも目を向けてみるといいかもしれません。

無論、「素敵さや魅力を感じない相手なら、関わりを持つ必要はない」と思うならば、その限りではありません。仕事のつらさを癒やすために、恋の楽しい部分だけを享受したいのか、それとも婚活で多少つらい経験をしてでも、現実のパートナーという成果を得たいのか。どちらに気持ちが傾くのか次第で、“モヤモヤ”を解決する方法論も大きく変わってくるように思いました。応援しています。

引用元:https://otekomachi.yomiuri.co.jp/lifestyle/20210906-OKT8T303241/

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