44歳・大学准教授が「婚活」にハマってわかった、婚活市場の「見えない歪み」

婚活市場の2つの特徴とは?

ところで、婚活で私が経験した「フラれる」は、日常生活での出会いから交際を目指していく中で経験する「フラれる」とは、全く異質なものでした。参考までに、私が経験した「フラれ」方を列挙してみましょう。

「お見合いで女性側が聞きたいことを質問した後は、私から質問しようが、話題を振ろうが会話を拒否される」

「会話が弾んで仲良くなりLINEで連絡先を交換した後、お礼のメッセージを送っても未読スルーの後にブロックされる」

「婚活パーティーで自己紹介カードを見せた瞬間、趣味が合わないからと罵倒される」

こんな経験を繰り返していく中で、私は婚活という場が通常の出会いと違い、自分を賭け金にして配偶者を探索し、結婚に向けて取引交渉をする「婚活市場」というべき空間であり、ここでは私が経験した「フラれ」方も当然の結果なのだと徐々に気づきました。

この「フラれ」方が生じるメカニズムを理解するために、婚活を支援する企業が作り上げている、婚活市場の持つ2つの特徴を知っておきましょう。

第一の特徴がスペックの可視化です。マッチングアプリ、婚活パーティー、お見合い相手の斡旋など企業の提供する婚活を支援するサービスは様々な形がありますが、一つ共通しているのが、年齢、学歴、職業、年収、趣味といった指標で婚活に臨む男女のスペックを可視化していくことです。

マッチングアプリ、婚活パーティー、結婚相談所を利用するためには、参加者が年齢、学歴、職業、年収、趣味をプロフィールとして提供せねばなりません。この、スペックの可視化によって婚活という空間では、自分の理想とする配偶者の獲得を目指して異性を比較考量することが可能になります。

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