【特集】コロナ禍でも旺盛な「婚活欲」『マスクで顔がわからない』『アクリル板越しの会話』感染対策下での婚活事情
同じく婚活パーティーに参加していた、3年ほど婚活を続けているという女性はこう話します。
(参加女性 30代)
「そろそろもう30代後半なので、結婚とあと出産を考えると、そろそろ(婚活を)始める時期かなと思って」
久々の対面でのパーティーに少し緊張するといいますが…。
(参加女性 30代)
「(オンラインの)画面越しだけじゃわからない雰囲気ってあるじゃないですか。ありがたいですよね、直接お会いできるというのは全然違うので」
限られた4分間の会話を阻む「透明な壁」
参加者は、限られた「4分間」で互いのことを知ろうと努めます。
(女性)「お酒よりコーヒー派ですか?」
(男性)「お酒僕全然飲めないんですよ」
(女性)「そうなんですね」
(男性)「弱すぎるので」
(女性)「じゃあこれも?(男性のそばに置いてある飲み物を指し示す)」
(男性)「ジンジャーエールです」
(女性)「なるほど」
しかし、そのやりとりを阻むものが…。
(女性)
「ん?…ごめんなさい、ちょっと聞こえない。どうしよう」
アクリル板です。見慣れた感染防止対策ではありますが、婚活においては貴重な会話を妨げる憎き「透明な壁」となっていました。
(参加女性 30代)
「パーティションに耳をあてて『え、なんて?』みたいな感じで(アクリル板の)間からじゃないと聞こえなかったりする」
シニア対象の婚活パーティーでも…会話を阻む壁
シニアを対象とした婚活パーティーでは、「透明な壁」はさらに憎さを増します。
(女性)「投資っていうのは何なさっているんですか?」
(男性)「はい?」
(女性)「投資って書かれてますけど何なさってるんですか?」
(男性)「株とか投資信託…」
(女性)「え?」
(男性)「株とか投資信託ですね」
(女性)「ああ、投資信託ね」
(男性)「株主優待とか」
(女性)「ん?」
(男性)「株主優待…」
(女性)「ああ~なるほどなるほど」
貴重な4分間なのに、なかなか会話が進みません。シニア対象の婚活パーティーに参加した60代の女性はこう話します。
(参加女性 60代)
「何を言ってるかわからないんですけど、いちいち聞き返す時間もないのでニコッと笑ってうなずいていたりとか」
60代の女性は、婚活パーティーに参加した動機について次のように話します。
(参加女性 60代)
「息子が結婚してから心境がかわりまして。なんとかロスって言うんですかね、そういうのってね。誰かのために生きていたいなとか、そんなふうに思いました」