独身限定の婚活アプリで出会った男性は偽名で妻子持ち。女性「泣き寝入りはしたくない」

「夫婦ってこんな感じなのかな」

交際中は毎日のように電話して、週2~3回会う生活になった。「少しでも長い時間一緒にいたいから」と、美紀さんの仕事がない日の娘が学校に行っている間や、寝ている時などにゆうたさんが美紀さんの家に来て会うことが多かった。街で子どもを見かけると「可愛いね。(美紀さんの)娘さんのこともちゃんと考えてるから」。自宅でたこ焼きパーティーをした日には後で、「夫婦ってこんな感じなのかな」とのLINEがあった。

「将来住むのは戸建てがいい?マンションがいい?」「俺はまだ結婚を経験したことがないから美紀のほうが先輩だね」などと、ゆうたさんから結婚を意識したような発言もあった。美紀さんの職場にゆうたさんが突然会いに来ることもあり、「私のことを大切に思ってくれてるんだな」と感じていた。

しかし10月下旬、美紀さんはあるきっかけで、ゆうたさんから聞いた彼の本名が偽名であることに気づく。勤めている会社をネットで見つけると――。

ゆうたさんの写真とともに会社のサイトに載っていた名前が、教えてくれたものとは違ったのだ。疑問に感じて会社のサイトにあった名前を、Facebookで検索すると写真とともに、自身の子どもについて、ゆうたさん本人が綴ったアカウントが出てきた。

「頭が真っ白になって、何が起きたか分かりませんでした。目の前にある、Facebookの情報がウソなんじゃないかって。子どもがいることは何かの事情で隠してはいるけど、もうすでに離婚はしてるんだろう、と思おうとしました」

「不倫と知ってて付き合うようなアホな女は嫌」

「私に隠してることあるよね?」

11月上旬、デートの帰りの車の中でゆうたさんを問い詰めたが、「なんで?」ととぼけられた。
「SNS見たよ。私に教えてくれた名前、本名じゃないよね。子どももいるし、結婚してるんだよね?」と聞くと、「うん、ごめん」とゆうたさんは子どもがいることも、既婚者であることも認めた。

なぜウソをつき、誠実なフリをしたのか――。
ゆうたさんは「心でつながりあえる人と一緒にいたかった。既婚者だと知られたら、付き合ってもらえないと思った」と話した。

美紀さんは再婚も視野にアプリに登録し、“独身”と偽ったゆうたさんに出会った。「真剣に婚活してる人を騙すなんて、卑怯じゃない?」と美紀さんが言うと、「不倫と知ってて付き合うようなアホな女は嫌だから」と返され、妻との離婚の可能性について「子どもが成人するまで絶対に離婚しないと決めてる」と完全に否定。2人の関係は終わった。

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