【File41】世界をまたにかけて婚活した話

30歳目前、日本人の彼との出会い

二人が出会ったニューヨークを離れ、韓国と日本での遠距離になっても、ただただ別れられない関係が続きました。ところが、東京で働き初めてまさかの新しい出会いが訪れます。

100人超えの異業種交流会で名刺交換した中の一人と食事に行くようになり、お付き合いに発展したのです。韓国人の彼には、速攻、スカイプで別れを告げ、私はすぐさま日本人の彼の優しさに惚れ込んでいきました。

良くも悪くも、熱くて激しい韓国人彼とは違い、日本人の彼は考えていることがいまいち分かりにくいけれど、思いやりとさりげない行動にふんわりと包まれる心地良さがありました。

そんな同じ年の彼はベンチャー企業で働いていて、毎日終電で帰れるかどうか、 一週間に一回会えるかどうかの多忙な人でした。それなのに、付き合い初めて間もないころ、彼の方から「子どもは欲しいと思ってる?」なんて話がでるほど、お互いに結婚を意識するようになっていったのです。

いきなり訪れた別れ

ところが、お付き合いして間もない3カ月目頃……。彼から突然「付き合ってみたら、思ったのと違った」と、別れを切り出されてしまいました。

結婚生活を想像してお花畑を歩いていた幸せモードで急上昇だった私は、まるで、ジェットコースターの頂点からレールを外され、丸裸で突き落とされたような衝撃を受けました。

冷めた彼の心は取り戻せないと頭では痛いほど理解できるものの、 なかなか心がついていきません。その後も、なんだかんだと彼と会う約束を取りつけては、カフェでお茶をしてもらうことが何度か続きました。ここでまた、しぶとい執着心がむくむくと湧いてきたのです。

そして私は、 彼に向かって

「別れたとしても、あなたの生きる『惑星』という世界の中で、遠くても小さくてもいいから、あなたの周りを回る星として存在していたい」

なんていう、未練と執着たらたらの話をしていた記憶があります。とうとう彼と会わなくなったあとも、悲しくって、つらくって、生きた心地のしない長い失恋期間が続きました。

仕事に行っても、パソコンの前に座っているだけで涙が止まらなくなり、慌ててトイレに駆け込む日もありました。もちろん、会議中の話もろくに頭に入ってきません。家に帰っても、とりあえず食べる、とりあえず寝ることをくりかえすだけ。苦しい気持ちが抑えられずに、迷惑な長文相談メールや、長電話にさんざん友人らを付き合わせてしまったこともありました。

そうこうしていたら、季節はめぐって一周し、彼にフラれた時に咲いていた桜の花がまた咲く季節になっていました。「ああ、あれから1年経ったんだ……。」と、まだ失恋で悲しんでいる自分を客観的に見られるようになり、ようやく失恋モードが終盤を向かえます。

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