世帯年収で考えると婚活がラクになる!? 今どき婚活女性の希望年収は600万円【婚活アドバイザー植草美幸】

共働き結婚するなら、お相手選びは「世帯年収」で考える

別の視点で、必要な世帯年収から逆算して考えてみましょう。想定する平均世帯から自分の収入を差し引いた額が、結婚相手の年収という計算をしてみてください。

例えば、児童のいる世帯の平均所得は745万円(厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査の概況」より)。つまり、共働きで700~800万円を稼ぎながら、子育てをしているご夫婦が多くいらっしゃることがわかります。

女性の平均年収は280万円(国税庁調べ)ですから、800万円から差し引いたら520万円。相手男性の年収は500~600万円欲しい、という希望と辻褄が合います。ただ、東京都に限っていえば、女性の平均年収が最も高い400万円台ですから、差し引いた額は400~500万円で男女同じくらいの収入のマッチングも想定できます。

リモート定着後に出会い、成婚された会社員のカップルは、ともに30代なかばで年収500万円。女性は婚活を通して、「在宅時間が多いので、ずっと一緒に過ごしてもストレスがない、暮らしぶりの合う人がいい」と感じたそう。交際中も話し合い、「3食を共にするイメージができる人」を重視したそうです。

出会った中には、高収入で多忙な男性もいましたが、家で安らぎたい自分にはミスマッチだったといいます。「共働きだからこそ、仕事のことも家事育児のことも夫と話し合って、楽しみながら分担したい」と話していました。

とはいえ、女性が産休育休・時短勤務になった場合、収入が6~7割の200万円台に減ることもありえます。東京は物価もマンション価格も高騰していますから、都心部住まいのまま、子どもを2人以上育てたいとなれば、世帯年収800万円以下では少々心もとなく感じてしまうかもしれません。そう考えると、全国平均、都心部平均、どちらであっても男性の「年収600万円」がひとつのラインになることがわかります。

世帯年収で考えるとオトナ女性の婚活はラクになる

本来、世帯年収で考えれば、女性が稼ぐほど男性に求める額も減ってくるはずなのですが……、現実は、女性の年収が上がるほど、お相手に求める金額も増える傾向にあります。そして、男性の年齢が上がるほど、女性が男性に対して求める金額も増えるというのが実情。男性が30代なら500万円、40代なら700万円、50代なら800万円ないと……という婚活女性の声はいまだ根強いのです。

年収800万円で36歳・外資系女性も、自分よりも年収が高い男性をお望みでした。

しかし、900万円以上の同世代の男性は5歳~10歳年下を望む人が多く、ご自身も多忙。華やかながら多忙な彼女のライフスタイルは相性が悪いと思われてしまいがちで、マッチングがうまくいかないことも。

彼女の年収を上回る営業職の30代男性や、年収2000万円の40代経営者の男性などとお見合いや交際を進めましたが、いずれも「家庭でも仕事スイッチをオフにできない」というタイプ。経営者男性の「3時~4時まで事業のことを考えて、ソファで寝落ちすることがある」という話を聞いて、たとえ夫婦で2800万円の世帯収入があっても「お互い忙しいままでの結婚では、すれ違ってルームシェア状態になってしまう」とお断りになりました。彼女には今一度、結婚観を見直していただいています。

人にもよりますが、経営者や自営業、多忙な営業職などの男性は、仕事とプライベートの切り分けが難しく、仕事の雰囲気を家庭に持ち帰りやすい傾向があるので避けるようにしました。

結果、年収約500万円の福祉系コンサルの方とマッチングし、彼女自身もリハビリのように初めての恋愛を進めています。過去の傷についても彼と一緒に向き合う必要がありますから、ゆっくりと信頼関係を深めていらっしゃいます。
従来の婚活では、男性の年収が上であることが当たり前になっていましたが、女性が結婚後もキャリア形成をしながら仕事を続けるつもりであれば、相手男性は必ずしも自分以上の年収である必要はありませんよね。

お金がすべてではないのは前提として、結婚観をあいまいにしないためにも数値化した目安を持つことは大賛成! ただ、長い人生で変動し得る「彼の今の手取り金額」だけで判断するのは早計というもの。自分と合わせた世帯収入や実際の家計との擦り合わせ、そして、お相手のバックグラウンドや将来性など、総合的な判断が婚活には必要です。

【植草美幸】恋愛・婚活アドバイザー

結婚相談所マリーミー代表、株式会社エムエスピー代表取締役。1995年にアパレルに特化した人材派遣業、株式会社エムエスピーを創業。リーマンショックを契機に結婚相談業を開始し、1年目より成婚率約80%を記録。会員に対してのカウンセリングにも定評があり、「植草流婚活術」と呼ばれる。その卓越した手腕とコメントで、メディアにも多数出演。婚活に関する書籍も多く、最新刊『なぜか9割の女性が知らない婚活のオキテ』(青春出版)のほか、『男の婚活は会話が8割 「また会いたい」にはワケがある!』(青春出版)など、男女それぞれへの具体的なテクニックやノウハウが綴られている。

引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/ff69b7255c37b0cdc428a4c0025bc611fdc2a6c7

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