「サムボ婚」って?スウェーデンの事実婚で子どもを持つカップルが多い理由

自分の幸せの在り方を一番に考える

翌日からストックホルムを去るまで1週間ほど、私はランチに毎回カリフォルニアロールを食べに行った。「君はカリフォルニアロールが大好きなんだね」。青年はそう言うと、サラサラの金髪ヘアをなびかせて味噌汁をテーブルに置いた。

恥ずかしかったので、特に自分から積極的に連絡先を聞いたり、話しかけたりすることはなかったが、ストックホルムを去る最後の日に思い切って聞いてみた。

「結婚してるんですか?」

世界94ヵ国を周った中でも忘れられないほどの美貌を持つ青年が寿司を握りながら言う。「結婚はしてないよ。でもパートナーはいるし子供もいるよ」。そう言って、パートナーと可愛い子供とのスリーショット写真を見せてくれた。

やっぱりスウェーデン人らしく結婚はせずにパートナーがいたり子供がいたりするんだな……。何だか結婚しているとかしていないとか関係なく、スウェーデンで見かけたカップルは皆パートナーと仲が良さそうで、その写真もラブラブな雰囲気だった。

アラン・ドロン似の寿司職人見たさに通い詰めたストックホルムの飲食店。懐かしい…。写真提供/歩りえこ

国によって法律や制度は違うけれど、形式にこだわったり、周りの人や世間の目など気にすることなく、自分たちの幸せのあり方を一番に考えて形にするのは素敵なことだと思う。そして、私自身は一度離婚しているが、台湾人と結婚していた際には夫婦別姓を選択し、苗字は変えなかった。この先も結婚生活ってこういうものという形式に縛られたくないし、男性はこういう風に生きるべき、女性はこういう風に生きるべきといった考え方にも捉われることなく自由に生きていきたいと思う。

青年とのやりとりに妙にスッキリした気持ちになった。そして、カリフォルニアロールをもう一つ作ってもらい、次の国へ向かうため明日からもう食べに来れないことを告げ、ストックホルムの街を後にした。

ストックホルムを出てバルト三国へ向かうにはバイキングラインというフェリーに乗って移動する。写真提供/歩りえこ

『ブラを捨て旅に出よう 貧乏乙女の“世界一周”旅行記』

費用はたったの150万円という、想像を絶する貧乏旅をしながら、2年間をかけてほぼ世界一周、5大陸90カ国を巡った著者。そのなかから特に思い出深い21カ国を振り返り、襲われたり、盗まれたり、ストーカーをされたり……危険だらけの旅のなかで出会った人情と笑いとロマンスのエピソードを収録。(講談社文庫)

引用元:https://gendai.ismedia.jp/articles/-/93655

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