「運命を感じる」とささやかれ…“結婚に向かない男”を好きになった35歳女性の末路

体の関係を持った後に分かる「この女性に本気になれるか」

 最後に、婚活アプリや婚活パーティーなどで婚活をし、パーティーで出会った女性と半年前に結婚した伊藤ひろしさん(41歳、仮名)の話を記しましょう。ひろしさんは、38歳のときに離婚。その1年後から、再婚を目指して婚活を始めたそうです。

「婚活パーティーには、トータルで10回くらい出ました。アプリからも、10人くらいの女性にお会いしました」

 婚活するのは生まれて初めてのことだったし、最初はやり方も分からず、婚活記事を読んだり、婚活をテーマにしたYouTubeを見たりして、やり方を模索していたそうです。

「そうしたサイトを読んだり、見たりしていると、『体の関係になった途端、男が冷たくなった』とか『連絡が取れなくなった』というのがよく出てきますよね」

 まさに私も今回、そんな事例をここで紹介しました。ところが、ひろしさんの見解は、「そこは男性にも言い分がある」というのです。

「もちろん、最初から“やることだけが目的“の男もいると思いますよ。ただ、そうじゃないケースもある。男側も、出会った当初は真剣に付き合うつもりだった。ところが、体の関係になってみたら、気持ちが変わってしまった。これは、してみなきゃ分からないんですよ、男って」

「何を勝手なことを言っているのか!」と、女性たちは憤慨するでしょう。しかし、ひろしさんは、こう続けました。

「男って、体の関係になった後に、スーッと興味が冷めてしまう女性と、グッと気持ちが入って手放したくなくなる女性とに分かれるんです。それは、体の関係になってみないと分からない。だから、男性の反応が悪くなって、『仕事が忙しい』と言ってきて会えなくなったり、連絡が取れなくなったりするのは、それはそれで男の正直な気持ちなんだと思うんですよ」

 これは、男性と女性の恋愛脳の違いなのでしょう。男性は、タイプの女性に出会うと、男女の関係になるまでに一気に注力します。そして男女の関係になれたら、いったん気持ちがストンと落ち着く。その落ち着いたときに、一気に興味がなくなるか、そこからさらに愛情が深くなるかに分かれるのが、男性の恋愛脳のようです。

 一方、女性は、男性よりも相手を好きになる速度が遅いです。結婚を考えている場合、見た目だけでは相手を好きにならず、経歴や仕事、年収、交友関係など、彼を取り巻くものをあれこれ精査したり、観察したりします。最初は様子をうかがっているので、好きになるまでに時間がかかります。そして、だんだんとエンジンがかかってきて、体の関係になった途端にどっぷりと気持ちが入るのです。

 ところが、気持ちが入った女性に対して男性が逃げ腰になると、関係は終わっていく方向に向かいます。そして、女性は深く傷ついてしまうのです。

 では、こうした男性の見誤りを防ぐにはどうしたらいいのか。それは、男性にフライングをさせないことです。精神的にきちんとつながる時間を大切にするまでは、男女の関係にはならない。出会ったばかりで、男性が動物的本能で猪突(ちょとつ)猛進してきているときには、その誘いに乗らないことです。

 婚活で出会った男性が最初に、「人を好きになるのに、時間は関係ない」「運命を感じる」などと耳元でささやいてきたら、これはもう遊び目的の可能性が高いと警戒しましょう。「私は、時間も関係があると思う」「運命って目には見えないものだから、時間を重ねながらあなたを知っていきたい」と、女神のほほ笑みとともに毅然(きぜん)と答えてくださいね。

(仲人・ライター 鎌田れい)

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