55歳で婚活挑戦「恋愛ほぼ未経験女性」の前途多難
「孤独死はイヤ」だが理想の相手に巡り会えず…
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コロナ感染は落ち着く様子もなく、どうやら第7波に入ったようだ。コロナ禍になって2年半が経つが、コロナウイルスが蔓延するようになってから、働き方や人と人とのコミュニケーションのあり方が変わってきた。 婚活業界では、40代後半、50代、60代の中高年婚活者がグンと増えた。コロナによって社会が閉塞的となり、孤独と寂しさを感じたからだろう。しかし、この年代は婚活に結果を出せずに苦戦している。 仲人として婚活現場にかかわる筆者が、婚活者に焦点を当てて、苦労や成功体験をリアルな声とともにお届けしていく連載。今回は、結婚を切望する中高年の婚活者たちが、なぜ婚活に苦戦するのか。その理由と問題点を一緒に考えていきたい。
中高年独身者は、コロナ以前も結婚したくなかったわけではなく、“良い出会いがあったら、結婚もしてみたい”と漠然と思っていたのではないか。しかし、普通に生活をしていたら、結婚対象となる異性との出会いは、まず訪れることはなかった。
そんななかで、日々仕事は忙しく、休みになれば趣味や気の置けない仲間との会食を楽しんでいた。そうやって年を重ねていたのだが、コロナで環境がガラリと変わった。
得体の知れないウイルスにおびえながら、部屋に1人でいた独身者は、これからの自分の人生を見つめ直したのだろう。部屋で孤独死している自分を思い描いた人もいたかもしれない。
両親はすでに他界、将来の孤独死が怖い
1年前に入会面談にやってきたみよこ(55歳、仮名)も、そんな1人だった。上場企業に勤め、キチンとした収入はあるものの、「このまま1人で生きていくのは不安」と、入会面談にやってきたときに言った。
「今は仕事があるし、職場には仲間もいるけれど、退職してからのことを考えると、1人で年をとっていくのが怖くなります。ご老人が孤独死したニュースを見聞きすると、他人事とは思えないんです」
みよこの両親はすでに他界していた。4つ下の弟がいるが、30代で結婚して2人の子どもを授かり、幸せな家庭を築いている。
「私は両親が暮らしていた実家に、今1人で住んでいます。木造の一軒家なので1人で暮らすには広すぎるし、冬は寒くて、夏は暑いんです。そこに、コロナになってから1人でいたら、胸が締め付けられるくらいさみしくなりました」