“33歳差”女性に4度お見合い申し込む74歳男性…結婚から自ら遠ざかる婚活男性たち

結婚相手について、譲れない条件を持つ人は少なくありません。しかし中には、その条件に自分が見合っているのかを冷静に判断できていない人もいると、仲人である筆者は指摘します。
婚活には“冷静な判断”が必要だが…

 婚活者なら誰もが、結婚相手について譲れない条件や理想があると思います。それらを掲げることは自由なのですが、その掲げている条件や理想に自分が見合っているのかを冷静に判断できるかどうかも大切です。婚活市場の中で、自分がどんな立ち位置にいるのか、そこを理解していないと婚活は成功しませんし、永遠に結婚できません。

68歳初婚男性「子どもを産んでくれる女性が希望」

 仲人が、お預かりしている会員さんのプロフィルを持ち寄って、お見合いできる相手を見つける「プロフィル交換会」という会合があります。通称“手組み”と呼ばれ、サイト上でのお相手選びが当たり前になっている今の時代に、仲人だからできるアナログなお見合いの組み方です。

 手組みで仲人らが持ち寄るのは、サイトに登録していても、なかなかお見合いの組めない人たちです。ことに男性の場合、50代や60代になっても「子どもが欲しい」と思っている人が、手組みにはよく登場します。

「こちら、51歳の会員なんですが、お子さまが欲しくて」

「55歳なのですが、子どもを望んでいます」

「59歳なのですが、お子さんのいる女性でも大丈夫です。ただし、自分の子どもも欲しいと思っているので、産んでくださる女性が希望です」

 そうした男性たちのプロフィルを仲人が紹介すると、会場は「あー、またか」という空気になります。そして、ある仲人の番になり、プロフィルを提示しながらの言葉に、会場内ではため息と、どよめきが起こりました。

「68歳の男性ですが、ご自身のお子さんを希望しています」

 68歳ですから、仮にすぐ結婚できたとしても、妻が妊娠してお子さんを授かるときは70歳目前、もしくは70代になっていることになります。子どもが10歳のときには80代、成人するときには90歳目前です。

「子どもが成人するまでに、どれだけお金がかかるのか分かっているのかしら」

「資産家でお金があったとしても、生まれてきた子どもは小学生、中学生になったときに、自分の父親の年齢をどう感じるのかしらね」

 仲人たちのそんな声もありました。

 自分の子どもでもおかしくない年齢の女性との結婚を望み、孫でもおかしくない年齢のわが子を授かりたいと願う――。人生に理想を掲げ、道筋を敷いていくのはご自身ですが、現実離れした理想を掲げても、それを実現するのは難しい。お見合いは、「選ぶこと」と「選ばれること」がイコールにならないと成立しないのです。自分の父親のような年齢の男性からお申し込みが来ても、それを受ける女性は、まずいないでしょう。

 恋愛結婚ならいざ知らず、見合い結婚というのは、条件ありきの出会いです。年齢、年収、見た目に、女性たちの目は厳しくなるのが現状です。

 また、子どもを授かることは、子どもの命を預かり、責任を持って養育をするということです。「体力には自信がある」「お金は十分にある」というご自身の気持ちだけでは子育てはできないと、冷静に考えてみることも大切です。

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