36歳婚活女性が絶句…結婚するものと思っていた年下の彼から言われた「衝撃的な一言」
結婚を言い出さない男との1年間
振られた年下の恋人、さとしと知り合ったのは、コリドー街だった。女友達2人で飲みながら食事をしていた時のこと。2人組の男性が声をかけてきた。それが、会社の同僚と飲みにきていたさとしだった。4人で1つのテーブルを囲み盛り上がり、別れ際にはLINEを交換した。翌日には、さとしからLINEが来て、週末デートに誘われた。新宿で食事をし、深夜まで飲んで、その日のうちに男女の関係になった。
そこからは外で会うよりも、さとしがよしえの部屋にやってくるとが多くなった。「付き合おう」と言われたわけではないけれど、部屋に遊びにくると、決まって泊まっていく。
「好きな男の胃袋を抑えれば、男は女から離れられなくなる」
そんな婚活本に書かれているありきたりの一節が頭をかすめ、よしえは、さとしが遊びに来ると、冷えたビールを用意し手料理を振る舞った。そして、いつかはこの関係が、結婚という形に変わっていくと信じていた。
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ただ、「兄と一緒に住んでいる」というさとしの部屋には、一度も誘われたことがなかっし、同僚や友達にも、彼女として紹介されたことがなかった。またこの1年の間に、一度も未来の結婚に通じるような言葉が出てくることもなかった。
30を過ぎてからというもの、誕生日になると年齢を強烈に意識するようになる。36になったその日に、よしえはさとしに、こう切り出した。
「私たち、出会ってもう少しで1年になるよね。さとしは、私との結婚って、どう考えているの? 私、子どもも欲しいし、姉が25で結婚しているから、田舎の親も私の結婚を心配していて」
それまで缶ビールを飲みながら呑気にテレビを観ていたさとしの顔が、一瞬歪んだ。
「ごめん、それって今答えないとダメかな? いきなり結婚とか言われても、俺、まだ28だしさ。仕事も安定していない。結婚って一生のことじゃない? あ〜、空気マジ重くなった。今日は帰るよ」
そして、飲みかけのビールをテーブルの上に置くと、そのまま帰ってしまった。
そこから1週間後に、「もう、俺たち会わない方がいいと思う」というLINEが来た。そこからはブロックされたのか、よしえがLINEを送っても既読がつくことはなかった。
彼が住んでいたのは、世田谷。ただ世田谷のどこに住んでいたのかは知らない。繋がっていたのはLINEのみ。恋人同士だと信じ、将来の結婚を見据えていたのは、自分だけだった。セックスも食事も無料提供する都合のいい年上女だったことに、振られて初めて気付かされた。
心に大きな穴がポッカリと開いていた時に、よしえはとしあきと出会った。