活況を呈する中国の婚活イベント、そこで必ず聞かれる2つの質問とは

地方の「男余り」と都市部の「女余り」

 今回筆者が参加した婚活イベントは男女がほぼ同数で、年齢もそれほど違いがあるようには見えませんでした。ただ、そのような婚活事情は地方ではまた違っているようです。

 前編の最後に触れたように、農村部や地方では結婚適齢期の女性が男性に比べて少ない傾向があります。つまり「男余り」と言える現象が起きているのです。2022年2月に江蘇省徐州市で開催された婚活イベントは、中国国内で大きな話題を呼びました。100人の男性が参加したのに対し、女性はなんと5人しかいなかったのです(「5女相100男!徐州春节相亲会女少男多,比例夸张很多男子知难而退」、2022年2月7日、https://new.qq.com/rain/a/20220207A046PU00)。婚活イベントとして成立するのか疑わしくなるほどの偏りです。地方の男性の結婚難を象徴するできごとでした。

 逆に都市部では「女余り」と言える現象が起こっています。この数年間で広まってきたのが、結婚適齢期を逃している女性を指す「剰女」で、否定的な意味で使われることが多いです。とくに高学歴の女性にその傾向が強いようです。

「高い学歴を手に入れることが成功だと教えられてきて、大学院まで卒業して就職したら、あっという間に今の年齢。30歳だと親からの結婚のプレッシャーがすごい」
「女性としてキャリアを追ってきて今の地位を築いたが、なかなかパートナー探しが思うようにいかない」
「親世代の結婚に関する考えと、私たちの考えがあまりにも差がありすぎるように感じる」
このような女性たちの意見をよく耳にします。

 現在婚活イベントに参加している30代の親は1960年代ごろの生まれです。その人たちの初婚年齢は21歳前後でした。ところが現在の初婚年齢は28歳を超えています。このことだけをとってみても、親世代と現在の婚活世代では、結婚に対する考え方が違っていても不思議はありません。

公園で開かれる青空お見合い会の様子。親たちが子供のために情報を交換し合っている(筆者撮影)

 婚活イベントに5回以上参加する人も多いようです。今回参加した婚活イベントでは「10回参加してからが本番だよ」という声も聞きました。

 中国の婚活では、戸籍、不動産の所有や年収、男女比率などの問題が横たわっています。理想のパートナーに出会うには、多くの障害が待ち構えていると言えそうです。

引用元:https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/72290

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