変わる婚活の形 マッチングアプリが少子化対策に?活用開始する自治体も

出会いの形が今、大きく変化している。結婚を考える男女の出会いのきっかけとして近年増加しているのが"マッチングアプリ"だ。このアプリを少子化対策として積極的に活用する自治体も出始めている。

■「出会いが少なくアプリしかない」マッチングアプリで結婚した夫婦

2021年に結婚した石津雅章さん(32)と恵理子さん(32)

石津雅章さん(32)
「見ると本当に思い出がよみがえる。やってよかったね」

結婚式のビデオを仲睦まじく振り返る、東京都狛江市在住の夫婦、石津雅章さん(32)と恵理子さん(32)。

式場の扉が開き、緊張からかタキシード姿でたどたどしく入場する新郎を見て、自宅内には2人の明るい笑い声が飛び交う。

そんな仲良し夫婦の出会いのきっかけは"マッチングアプリ"。

石津恵理子さん(32)
「子どもが欲しくて、結婚しない未来は考えられなかった。年を重ねるにつれ、紹介も職場での出会いも何もない。そうなるとアプリしかない」

妻の恵理子さんは、結婚を意識しだした30歳を目前にマッチングアプリを始めた。最初は「真面目に利用する人は少ないのでは」という不安もあったという。

夫の雅章さんは、会社の先輩に勧められてアプリを始めた。恵理子さんの自己紹介を見て「結婚に前向き」だったことに惹かれたという。

雅章さんから「いいね」をして、メッセージを送り、数回会った後に交際に発展。約1年後の2021年に結婚した。

結婚生活について尋ねると、恵理子さんは「楽しいしかない、幸せ」と弾ける笑顔で答えた。2人は子どもができることも見据え、現在はより広い家を探しているそうだ。雅章さんは「未来のことを考えられるのが楽しい」とにこやかに話した。

■婚活の形に変化 コロナ禍で出会い減る中、マッチングアプリで結婚する男女が急増!

2人のようにマッチングアプリで出会い結婚する男女の割合が増えている。

国立社会保障・人口問題研究所の調査(第16回出生動向基本調査)では、2018年7月~2021年6月までの3年間に初婚同士で結婚した夫婦のうち、実に13.6%が出会いのきっかけが「マッチングアプリ」などのインターネットのサービスと回答。それ以前の3年間(2015年7月~2018年6月)の6.0%から2倍以上と、急増している。

さらに、明治安田生命による全国の20代~70代の既婚者1620人を対象にした2022年の調査( 「いい夫婦の日」に関するアンケート調査)では、2022年に結婚した53人のうち、5人に1人以上(22.6%)が「マッチングアプリ」で出会ったと回答。「職場」や「学校」での出会い(それぞれ20.8%)を抜いて出会いのトップに躍り出た。

婚活の形は今まさに大きく変化している。

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