35歳・大学教授が「マッチングアプリ」を使ってわかった、婚活市場の「残酷な現実」

「恋愛資本」の差が浮き彫りに…

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マッチングアプリにて知り合い結婚する男女が増えてきた昨今、出会いの数は以前よりも増えていると言えるのではないだろうか。しかしアプリ上で出会ったとしても、結婚までたどり着くのは容易ではない。

著者である高橋准教授の婚活の実体験と研究成果をベースに、ブログ形式でその学びを解説した、異色のビジネス書である新刊『大学教授がマッチングアプリに挑戦してみたら、経営学から経済学、マーケティングまで学べた件について。』より、婚活市場の実態について抜粋して紹介しよう。

女性の市場と男性の事情

酷い二日酔いで目を覚ました。高校時代の友人で広告代理店に勤務している真田に勧められるままに、高価なウィスキーをグラスで何杯も空けた気がする。

こんなに飲んだのは、いつ以来なのか思い出せない。この週末は結局、アプリ婚活を開始して初めて、一切マッチングアプリを開かずに土日を過ごした。

二日酔いで痛む頭も、真田から聞いた内容を反芻していると、妙にスッキリしはじめてきた。

昨今のネット上では、婚活市場という言葉が流通している。実はこれはメタファーではなく、婚活とはマッチングアプリによって形成される「市場取引」なのだ。

大学生がある時期に求人サイトに登録して就活市場に参入するように、男女はマッチングアプリをインストールして会員登録することで、婚活市場に参入する。就活市場が労働力と給与が取引される場であるとすれば、婚活市場はマッチングアプリで可視化された男女それぞれの価値が交換=結婚という契約をする場であると言えるだろうか。

じゃあ、婚活市場では何と何が交換されているのか?

婚活概念の提唱者である山田昌弘先生が指摘しているように、婚活市場とは女性の若さ・美貌と、男性の財力が交換(=交際)される場だとしよう。

例えば結婚相談所のカウンセラーの話では、男女間の年齢差は100万円/1歳差で換算するという。つまり、5歳年下の女性と結婚する場合、男性に求められる年収は500万円、10歳差なら1000万円ということだ。経済学的に考えると、このような形で若さ・美貌と財力の取引相場がありそうだ。

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