結婚を決める瞬間は? 婚活をこじらせる「ピンときた・こない」にある男女の“傲慢さと善良さ”

 タクオさんもリョウタさんも、結婚をしたいとは思っていなかった。けれど、女性の妊娠や海外赴任といった外的要因によって、一気に結婚へと舵を切った。

 結婚を決められない男性の話も聞いてみよう。

「いま3人の女性から結婚を望まれているんですよね」と語るのは、横浜在住の会社経営者、ミツオさん、47歳。女性の年齢はそれぞれ24歳、27歳、そして35歳。みんなマッチングアプリで出会った。ミツオさんは過去に結婚経験があり、元妻の間に3人の子どもがいて、そのことも伝えてある。

「年齢差がありますが、私はプロフィールに年収を書いているのでそれに惹かれてくるというのもあると思います。女性はあまり年齢差を気にしないようですね。私が結婚に前向きになれない理由のひとつには、離婚後、自分ひとりの生活が確立しているので、そこに結婚という形でも他人が入ってくることを歓迎できないというのがあります。違う環境で生きてきたんだから、生活していくなかでどうしてもズレは出てきますよね」

 前の結婚では、妻のほうが多忙だったこともあり、家事も子育てもミツオさんが多くを担った。生活力はある。どんなカップルでも生活のなかで大小のズレは出てくる。それを一緒にすり合わせ、乗り越えたいと思うかどうか。

「もうひとつは、経済的な問題です。3人のうち2人は現在仕事に就いていないんです。専業主婦でいたいというのは、私のいまの経済力なら構わないんですが、子どもを持つかもしれないとなると、事情は変わります。私、子どもは好きなんですよ。でも、首都圏で子育てして大学まで行かせてとなると、心配がゼロとはいえない。私の年齢を考えると余計にね」

 現在、継続して会っている女性のうちひとりはシングルマザーで、3人とも結婚するなら子どもがほしいという。

「経済的な基盤がない相手とは、積極的に結婚したいとは思えないです。彼女らは仕事していなかったり、仕事をしていてもこれ上のキャリアアップや収入増が期待できそうになかったりで、その環境から抜け出したい。そのために結婚を希望しているところもある……というのが透けて見えちゃうんですよね」

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