少子化問題の前に…『結婚問題』考える 「結婚したい・できない・しない」未婚の男女5人に聞いた“本音” 『婚活』生んだ教授「少子化対策はすでに敗北」と断言、そして“今すべきこと”提言
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”異次元の少子化対策”の実現に向けた「こども未来戦略方針」が閣議決定され、岸田首相は戦略方針の柱である児童手当の拡充について2024年10月から実施したいとしています。
関西テレビでシリーズでお伝えしている「少子化ニッポンの行方」。少子化対策というと、児童手当などの子育て対策に焦点が当たりがちですが、そもそも結婚する人が減っているという問題があります。その理由に迫るため、若者たちの本音を取材…さまざまな声が上がっています。
一方、「婚活」や「パラサイト・シングル」などの言葉の生みの親で、家族社会学が専門の中央大学・山田昌弘教授は少子化問題について、「30年間放置した結果…少子化対策すでに敗北だ」とした上で、今すべきこととして”正規雇用と非正規雇用の社会保障の格差をなくすこと”や“大学、専門学校など高等教育の無償化”などが効果的な対策だとしています。
■「ソーシャルアパートメント」に暮らす未婚の男女5人 「結婚」について聞いてみた
大阪府茨木市にある「ソーシャルアパートメント」。マンションのように独立した自分の部屋がある一方で、ラウンジなどの共用部分で一緒に食事をしたり、ゲームをしたりすることができるシェアハウスのような施設です。ここに集まるのは大多数が様々な人との交流を楽しむ「未婚」の若者。結婚や家庭を持つことについてどう考えているのか、ここで暮らす未婚の男女5人に、結婚について聞きました。
【ドンちゃん(税理士事務所事務員・30)】
「“30”って一つの節目で、結婚するのか、それでもやっぱり仕事のステップアップするのかっていうなんか境になるので」
税理士を目指して勉強中のドンちゃんは30歳。転職したばかりで「いまは仕事に集中したい」時期です。
【ドンちゃん】
「結婚してもいい人に出会ったら結婚するって形を取るというのでいいかなって思っているので、あんまりそこまで“結婚、結婚”というのはない」
(Q.でも将来的には子供が持ちたいという気持ちは?)
「あります。なので今、多分自分に必死なのかなって」