「お見合い現場で大ゲンカ」婚活男女の会話の中身

2人の距離「縮める話し方」「隔てる話し方」の差

ビジネスシーンでは問題になることの多い話し方。婚活の現場でも考えたほうがよさそうです(写真:Taka/PIXTA)

一般的に言えることだが、敬語や丁寧語で話すか、砕けた友達口調で話すかで、相手に与える印象も、距離感も違ってくる。お見合いは明るく楽しい雰囲気を作らないといけないのだが、どちらの口調で話すことが正解なのか。

仲人として婚活現場に関わる筆者が、婚活者に焦点を当てて苦労や成功体験をリアルな声ととものお届けしていく連載。今回は、婚活シーンにおける、敬語・丁寧語と友達口調の会話について考えていきたい。

都内ホテルのティーラウンジは、週末になるとどこもお見合い客でいっぱいになる。

午前中のお見合いは、10時、11時と切りのいい時間から始まるので、その時間になると、これからお見合いをすると思われる男女や仲人が、ラウンジ入り口付近にたむろしたり、行列を作って並んだりしている。

ティーラウンジで口論

その日、私はお見合いをする会員男性と一緒に列に並び、女性の到着を待っていた。どうやら私たちの前に並んでいた男性も、これからお見合いをするようだった。腕時計をチラ見しながら、目線を上げては女性を探していた。そこへ女性がやってきて、男性に話しかけた。

「あ、もしかして吉田さん(仮名)?」

「はい、そうですけど。山本さん(仮名)ですか?」

「そう。今日はよろしくね」

こう言って彼の隣に女性が並んで会話を続けた。「吉田さん、下の名前、何ていうの?」。

すると、ムッとしたように男性が言った。「お見合いで下の名前を教えるのは、交際になってからですよね」。

「えっ? 教えてくれないの? なら別にいいけど……」

今度は明らかに彼女の声がムッとしていた。

結婚相談所での婚活の場合、登録サイトに会員番号は出ているが、名前は出ていない。住んでいる所も市や区まで。それ以上の詳しい番地、電話番号、メールアドレスなどの個人情報は記載されていない。

これは個人情報を保護し、SNSなどで検索できないようにするためだ。

お見合いが成立すると、初めて苗字だけ相手に告げられる。その後、お見合いをして交際になると、初めてフルネームと電話番号の交換となる。

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