公園の奥にある雑木林に連れ込まれ…婚活アプリで出会った38歳の獣医が”獣のような蛮行”に及ぶまで

アプリに潜んでいる“ヤリモク”男性

ユウタさんが夕方で勤務が終わる土曜日、2人の住む街の中間地点にある大きな公園で待ち合わせを決めた。何か飲み物や食べ物を買ってピクニックしようと提案したのは、健康的なアウトドアのデートなら、相手がセックス目的だった場合など変な展開を心配しなくてもいいと考えたからだ。

アプリで知り合った相手と初デートする場合は、必ずヤリモク警報テストをチェックすることにしている。一応説明しておくと、ヤリモクというのは婚活アプリ用語で「ヤリ目的」の略。女性会員にとって特に悪質な、ワンナイトのセックスのみが目的の男性会員だ。

※写真はイメージです

相手の男性が「会ってすぐにホテルに誘う」「最初から女性の家に行きたがる」「夜しか約束しない」なら、ほぼセックスのみが目的のヤリモクだ。こういう男性は1、2度セックスをしたらもう連絡が取れなくなり、運営に通報されないように退会してしまう。

ヤリモクはどのアプリにも一定数いるし、TwitterなどSNSでは「私はこいつに騙された! 危険なヤリモク男リスト」的なブラックリストも出回っているので、気になる人は調べてみてほしい。というわけで、私も一応、ユウタさんがブラックリストに載っていないかチェックしたが、見当たらなかったのでGOサインを出した。それに日中の公園ならさすがに危険なことはないだろう。

「時間がもったいない」とカフェでのお茶を断られる

待ち合わせの駅で会ったユウタさんは、プロフィールの写真通りで、明るくてまだ学生っぽさが残る男性に見えた。イケメンではないけど爽やかな好青年タイプだ。公園までの道すがら、とりあえず「身上調査」として獣医の仕事の話を聞き出す。つまり獣医というプロフィールそのものがフェイクではないかのテストだ。

病院の名前、場所を聞き、獣医の仕事について具体的に突っ込んで尋ねてみた。どれも真っ当な答えが返ってきたし、辻褄が合わないところもない。以前、病気で入院した愛犬が深夜の看病を受けられず、そのまま死んでしまった恨みをぶつけると、「深夜の治療ありの病院を選ばなかった君が悪い」と、逆に教育的指導を受けた。職業に嘘はなさそうだし、仕事は真面目にやっているらしい。

獣医としてはまだ下っ端でかなりこき使われていることもわかった。たとえ女性と出会えても付き合える時間は極めて少なそうだ。しかし、カフェに入ってお茶を飲みたいと誘うと、「時間がもったいない」という謎の理由で拒否られた。後から振り返ってみると、ここで変だと思うべきだったのだ。

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