【マッチングアプリで結婚したある男女の末路】高学歴、ブランド志向…条件による結婚は続かない場合が多い理由。「結婚は終わりではなく始まり…」
結婚しても一人#2
![](https://ito-lab.com/wp-content/uploads/2023/08/イトラボサムネ-23.jpg)
2009年以前の使用状況は0%だった「マッチングアプリ」が、2022年の調査によると、結婚した人の出会いのきっかけの22.6%にまで上った。
元NHKアナウンサーで作家の下重暁子氏の新著『結婚しても一人~自分の人生を生ききる~』(光文社)より「婚活で結婚したある男女の末路」についてお届けする。
マッチングアプリの普及で結婚は「条件」になった
結婚はそもそも「条件」でするものではない。
気が合うから一緒にいたいとか、価値観が合うから共に暮らしたい。そうした延長に、結婚が現れるのではないか。つまり「中身」が大事だと私は思うが、最近は、結婚が「条件」重視になっていると感じる。それは「婚活」が一般化したことと関係があるだろう。
婚活の手段として、ネットやスマートフォン上で好みの相手を探す「マッチングアプリ」を使用する人が増えているという。
2022年の調査によると、結婚した人の出会いのきっかけの22.6%が「マッチングアプリで年々増加している(明治安田生命)。ちなみに1位は「職場の同僚・先輩・後輩」(29.3%)、次いで「知人・友人の紹介」(24.3%)である。
このマッチングアプリ、2009年以前の使用状況は0%だったというから、この十数年で急激に普及したことがよくわかる。ここ数年は新型コロナの感染拡大で、リアルな出会いを求めにくいという事情もあっただろう。
マッチングアプリを使ったことがあるという知人女性によると、顔写真、年齢や年収、趣味や家庭に求めるものなど、細かい条件で希望の相手を選ぶことができるという。アプリ上でマッチするとメールのやりとりをし、その後、実際に会うようになるようだ。
無料のアプリから有料のアプリまで、さまざまな種類があるというが、アプリから入ると、「条件」によって結婚相手を「選ぶ」、あるいは「選ばれる」という感覚が普通になっていくのだろう。
実際に会って付き合うようになれば、条件ではなく、相手の中身を見るようになるのかもしれない。しかし、入り口はどうしたって、条件から入らざるを得ないのが現代の婚活のようだ。